ゲーム攻略「軽井沢誘拐案内」~第3章

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クミコの謎

「あなた、疲れたでしょ。今コーヒーでもいれるわね。」
一度クミコの別荘に戻り、とりあえずくつろいだ。
それにしてもさっきの電話は気になる。電話に出たクミコの様子が明らかにおかしかった。
「なぎさちゃんのことだけど。」
「いろいろ付き合ってもらったけど、あの子きっと旅行にでも行ったんだわ。うん、そうよね・・・。だから心配するのもうよしましょっ。」
「じゃあ、なぎさちゃんは?」
「ほんとあの子風来坊なんだから・・・。心配して損しちゃったわね。」
やはり変だ。さっきまではあんなに心配してたのに。
一体なにが・・・。
「きみの両親のことだけど。」
ふとそんな質問を口にしていた。何人かの人からクミコの両親の話が出ていたのを思い出したからだ。
「去年の秋だったわ。こっちから東京に帰る途中で事故にあって。今でも信じられないわ・・・。これ以上話させないで。せっかく忘れかけてるんだから。ごめんね。」
うかつだった。そんなことを聞いてしまうなんて。
ボクのほうこそごめん・・・。
そう思いながら、ボクはクミコを抱き寄せ、服を脱がせた。

「きゃっ、何するのっ。あなたって思ったよりやることが大胆ね。」
「なぎさちゃんのことほんとに心配しなくていいの?」
「・・・・・・」
しかし、クミコは黙ったままだ。
さらに脱がせる。
「待って。自分で脱ぐわ。そのかわり電気を消させてね。言い忘れてたけど、この部屋は電気を消すと昼間でも真っ暗になるのよ。」

「さあ、脱いだわよ。何か恥ずかしいな・・・。」
「こっちへおいでよ。」
「あなたに抱かれてると、嫌なことなんて忘れられるわ。」
「なぎさちゃんのことほんとに心配しなくていいの?」
「・・・・・・」
やはり黙ったままだ。 やがて、観念したかのようにクミコが口を開いた。
「わかったわ、言うわ。わたしには妹なんていなかった。ううん、いなかったっていうのは嘘ね。いたわよ。でもずっと前に死んだの。あの子が12歳のときだったわね。元々病気がちな子で、ママはいつも妹の心配ばかりしてたの覚えてる。妹が死んだときママはその事実を受け入れなかったみたい。それでノイローゼになっちゃって・・・。それからね。わたしが妹との二役をやるようになったのは。ママを治すために・・・。でももうそれもおしまい。わたしはわたしだけに戻るわ。あなたに付き合ってもらったのは、妹がいなくなったことをみんなに分からせるため。だましてて本当にごめんなさいね。」
「じゃあ、妹なんて?」
「わたしも辛かったわよ。でも、ママのためにそうするしかなかったの。だからもう聞かないで。」
「・・・・・・」
一体どういうつもりなのだろう。ボクにはとてもじゃないが信じられない。こうなったらボク一人ででもなぎさちゃんを探してみよう。
ボクは立ち上がり、出かける準備をする。
「そうなの。だましたから怒っているわね。出て行くって言うならわたしもう止めないわ。でもこれっきりなんて言わないわよね。わたし待ってるわ・・・。」

「しかし、急に妹がいないと言い出したりしてどうも様子がおかしかったな。さーて、これからどうするか・・・。」

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